ご挨拶



私たちは公衆衛生看護学、地域看護学をベースに教育・研究・社会活動を行っています。

学部教育

主に保健師養成科目を担当しています。保健師コースを選択しない学生にも、地域看護学の基本的な考え方や魅力を伝えたいと考えています。看護の目的の一つは人々の生活を支えることであり、まずは地域で暮らす人々の生活を理解することから始まります。そのため、講義では事例をなるべく紹介し、あらゆる暮らしの状況を想像し考えて貰うことを大切にしています。また、実践科学であることを説明するようにしています。

大学院教育

研究能力や高度な実践能力を習得できるようなプログラムを用意しています。また、学生の興味や経験に応じて、テーラーメイドの教育を提供しています。総合大学ですので、他学部の講義の聴講やネットワークづくりも可能です。視野を広げたい、研究の基礎力をつけたい人の期待に応えます。

教育で大切にしていること

いずれの教育においても私たちが大事にしていることは、専門職として自律して考え、行動できる人材を育てるということです。グローバル化する現代社会で、人類が直面する課題はその国や地域に限られません。COVID-19の流行では正解のない事象を前に、一人ひとりがその場でできる最善の方法を考え、小さな決断をいくつも経験したと思います。卒業・修了後、どこにいても、どのような状況にあっても、よりよい選択ができる人材を育てたいと考えています。

学部生の皆様、大学院をお考えの皆様、当分野に少しでも興味を持ったらアプローチしてください。

研究活動

私たちは教育と同様に研究に取り組む時間も大切にしています。公衆衛生看護の学問の歴史は、他の学問と比べて浅く、未解明であることが多くあります。大学として未解明を少しでも減らす役割を果たすために努めています。そのため、私たちは論文抄読会やゼミ、研究会を定期的に持ち、ディスカッションし、新たなアイディアを生み出すことを大事にしています。また、実践科学ですので、研究成果を実装するところまでを見据えて進めるようにしています。研究のための研究にならないように、グローバル社会での位置づけを意識し、どう貢献できるかを考えます。学内外とのネットワークをつくっていきたいと思っていますので、関心のある方はお声いただければ嬉しいです。

社会貢献

私たちは実践の質の向上を目指して、研修会、現任教育、共同研究等を、保健師の皆様を始め、公衆衛生に携わる実践者の皆様と協働させて頂いています。実践者の方が抱える難題に一緒に挑み、解決できることは私たちの原動力になります。ちょっとした困りごとや依頼に応えていきたいと思っていますので、気軽にご連絡ください。

慶應義塾大学の建学精神にある「躬行実践を以って全社会の先導者たらん」とする理念に基づき、看護実践をもって先導できる能力を備えた人材になれるよう、分野員も日々研鑽し役割を果たして参りたいと考えています。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

地域看護学分野教員一同